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Story

 『世界の希望』であった聖女と『世界の敵』であった魔女が互いに手を取り合い、そして天上から世界を見守るようになってから、二十五年。
 一時は大きな溝にまでなっていた王国と古代族も今では良好な関係を築いており、何も問題はないかのように見えた。
 ――人の言葉を理解し、自らも用いる魔物が出現するまでは。
 彼らは自らを『魔獣』と称し、空間を破ってどのような場所にでも出現することで、人々に恐怖を植えつけた。神出鬼没な魔獣に対抗する手立てはないかのように思えたが、ある魔獣が王との対話を望んだ為、事態は収束し始めたかのように見えた。
 だが、彼らを討滅せんとする『エルフ』を名乗る第三勢力が現れたことで、事態は混迷を極めていく。
 そのような情勢の中、第一王女が王の代理として対話の場に赴くことを申し出る。それを受けて、王は彼女とその護衛に一つの任を与えたのだった。

 ――心を巡る物語、再び。

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